「褒められても、自分は本当は無能なのに・・・」と感じるあなたへ〜その“自信のなさ”に、やさしさを向けてみませんか〜

仕事で責任ある立場を任されたとき、新しい環境に入ったとき、人前で話す場に立ったとき
「私なんかがここにいていいのかな」
「場違いじゃないか」
「まぐれで評価されているだけかもしれない」
そんなふうに、不安や違和感を感じたことはありませんか?
それはきっと、真面目に、そして一生懸命に取り組んでいる証でもあります。
でも実は、それは「インポスター症候群」と呼ばれる心理状態かもしれません。
インポスター症候群とは?
実績や努力があっても、自分の力を信じられず
「たまたま運が良かっただけ」
「周囲をだましているだけで、実力なんてない」
「そのうちバレるかもしれない」
と感じてしまう――そんなこころの状態を、「インポスター症候群」と呼びます。
これは特別な人だけが感じるものではなく、実は多くの人が一度は経験する“思い込みのパターン”です。
特に、完璧主義の傾向があったり、新しい環境に飛び込んだばかりのタイミングでは、誰でもそう感じやすいものです。
「がんばっているのに、自信が持てない」あなたへ
こんな特徴に、心当たりはありませんか?
・成功を実力ではなく偶然ととらえてしまう
・周囲と自分を比べて落ち込んでしまう
・失敗や批判を極端に恐れる
・完璧を目指してついがんばりすぎてしまう
周りから見ると「十分すごい人」なのに、本人だけが「私なんか…」と思っている。
そんな方こそ、セルフ・コンパッション(自分への思いやり)を向けることが大切です。
セルフ・コンパッションで自信の土台をつくる
セルフ・コンパッションとは、自分にやさしく接する力のこと。
不安や緊張、失敗に出会ったとき、自分を責めるのではなく、そっと寄り添うように向き合っていく姿勢です。
たとえば、こんなふうに自分に語りかけてみてください。
「緊張しているのは自然なことだよ」
「失敗しても、私の価値は変わらない」
「完璧じゃなくていい。私は学びの途中にいるだけ」
こうした言葉は、心に小さな安心を育ててくれます。
不安を感じたときに、できること
1つ目は、呼吸とともに立ち止まる「STOP」の実践です。
S:Stop(立ち止まる)
T:Take a breath(ひと呼吸)
O:Observe(今の気持ちに気づく)
P:Proceed(できることを一歩だけ)
2つ目は、自分のこれまでの努力を書き出してみること。
資格、経験、乗り越えてきたことなど、“証拠”を可視化すると、客観的に自分の力に気づきやすくなります。
3つ目は、「等身大の自分でいい」と伝えるセルフトーク。
「まだ未完成だけど、確実に成長してるよね」
「今日も一歩踏み出せた」
そんな声かけが、自信の種になります。
講座のご案内:セルフ・コンパッションを練習したいあなたへ
マインドフルネス心理臨床センターでは、こうした「がんばりすぎてしまう」「自信が持てない」「人との関係で疲れてしまう」方に向けた、セルフ・コンパッションの講座を開催しています。
ひとりでは難しかった「自分にやさしくすること」。
グループの安心感の中で、少しずつ練習してみませんか?
直近開催のセルフ・コンパッション講座はこちら
【講座1】
人間関係におけるセルフ・コンパッションシリーズ
アタッチメント(愛着)を理解し、セルフ・コンパッションを向ける
日時:2025年5月29日(木)20:00〜21:30
対象:どなたでも参加OK
https://relationshipsmsc20250529.peatix.com/view
【講座2】
がんばりすぎるあなたへのセルフ・コンパッション
〜共依存という「関係のクセ」に気づき、回復するために〜
日時:2025年6月12日(木)20:00〜21:30(録画視聴あり)
https://relationshipsmsc20250612.peatix.com/view
【講座3】
ケアギバーのためのマインドフル・セルフ・コンパッション講座(全2回)
対象:保護者、教員、医療・福祉・支援職など
日時:6月19日(木)・26日(木) 各20:00〜22:00
https://caregivermsc2w20250619.peatix.com/view
あなたはここ必要な人
「ここにいる資格がない」と感じたときは、ぜひ思い出してください。
あなたの不安は、努力してきた証です。
自信がないという感情も、人として自然なものです。
セルフ・コンパッションは、“自分を信じる力”を育てる道。
完璧でなくても、今日のあなたがここにいる理由は、もう十分にあるのです。
よろしければ、一緒にそのやさしさを育てていきませんか?