イライラを手放す子育てのセルフケア~今日からできる、短時間でできるやさしいセルフ・コンパッション~
こんにちは。
NPO法人マインドフルネス心理臨床センター(CMAP)事務局の小澤です。
イヤイヤ期や反抗期、寝かしつけや食事の時間…。
思い通りにいかないことは、子育ての毎日に本当にたくさんあります。
私も最近、つい子どもに声を荒げてしまい、「また怒ってしまった…」と自己嫌悪に陥ることがあります。涙が出そうになる日も、正直少なくありません。
でも、そんなときの気持ちは、決して「弱さ」や「ダメな親」のサインではありません。
むしろ、心と体が「ちょっと休もうよ」と教えてくれているサインなのかもしれません。
私自身も、家族から「そんなに怒らないで」と言われるたびに、余計に気持ちがざわつくことがありました。でも、その奥にある本当の気持ちに気づくことを意識するだけで、イライラした気持ちが少し和らぐ瞬間があります。
本記事では、私の体験をもとに、“怒らないで”より、自分をいたわる子育てのために、セルフコンパッションを日常に取り入れる方法をご紹介します。
怒りの奥にある本当の気持ち
子どもを叱ったあと、家族から「そんなに怒らないで」と言われることがありました。
別に好きで怒っているわけではないのに、その言葉にさえイライラしてしまう自分がいました。
よく考えてみると、本当に求めていたのは「怒らないで」と言われることではなく、
「いつもお疲れ様」「疲れているなら休んでいいよ」「自分の時間を過ごしてきなよ」といったねぎらいの言葉だったのです。
しかし、家族に察してほしいと求めるのはなかなか難しいものです。
そこで、自分で自分にその言葉をかける──これが、“怒らないで”より、自分をいたわる子育ての第一歩です。
怒りは“本当の気持ち”のサイン
心理学的には、怒りは「二次感情」と呼ばれ、その奥には「疲れ」「不安」「助けてほしい」といった一次感情が隠れていることがあります。
つまり、怒りは悪いものではなく、自分の本当の気持ちに気づくサインでもあるのです。
怒りを責めるのではなく、その奥にある自分の気持ちに気づき、受け止めることが大切です。
セルフコンパッションを取り入れる3つの方法
1. 一呼吸置く
- イライラしたときは、まず息を吐いてから深く息を吸い、ゆっくり吐きます
- 心の中で「私は今、疲れている」と声をかけるだけでも、気持ちが落ち着きます
- 呼吸は自律神経を整え、感情の暴走を抑える効果があります
2. 自分へのやさしい言葉がけ
- 怒りを感じた自分に向かって「今日はよくがんばったね」「完璧じゃなくていい」と声をかけます
- 心理学者クリスティン・ネフの研究でも、自分への思いやりの言葉はストレス緩和につながることが示されています
3. 小さなセルフケアタイムを取り入れる
子育て中でも、1〜2分でできる簡単なセルフケアを取り入れてみましょう。
◇ 外の音に耳をすませてみる
- 窓を少し開け、外の音に意識を向けます
- 鳥のさえずり、風の音、木々の揺れる音、遠くの車の音…1つずつ丁寧に感じます
- 近くに自然がない場合は、波の音や川のせせらぎなどを動画で流してもOK
◇ 足裏の感覚を味わってみる(グラウンディング)
- 椅子に座り、足を床にしっかりつけます
- 目をそっと閉じ、足裏が床に触れる感覚を意識します
- 「どこに重さを感じる?」「冷たい?あたたかい?」など、細かく観察してみましょう
◇ 手のひらで感覚を味わう
- 手のひらに水やハンドクリームをつけ、温かさや質感を意識します
- 指先から手全体にかけて、順番に感じ取りましょう
どれも、その場ですぐできるマインドフルな行動です。
たった数分でも、自分をいたわる感覚を取り戻すことができます。
怒りを手放すための意識のポイント
- 怒りを「悪いもの」と考えず、疲れや不安のサインとして捉えましょう
- 「怒らない完璧な親」を目指すのではなく、「疲れた自分を認め、ケアする親」を目指しましょう
- 自分の疲れや気持ちに気づき、やさしくいたわる時間を意識してみましょう
まとめ
子育て中は、ついイライラして子どもに声を荒げてしまうことがあります。
しかし、怒りの奥にある自分の気持ちに気づき、やさしく寄り添うことで、心が少しずつ落ち着き、子どもにも安心感を届けられるようになります。
“怒らないで”より、自分をいたわる子育てを意識しながら、まずは小さな一歩として、自分をいたわる時間を取り入れてみましょう。
セルフコンパッションは、親自身を守るだけでなく、子どもに安心感を伝える力にもなります。
完璧な親である必要はありません。
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