MBRP(やめられない!を手放すマインドフルネス)講師養成講座で得られる4つの力
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──現場に活かすマインドフルネス──
マインドフルネス心理臨床センターでは、毎年「MBRP講師養成講座」(Mindfulness Based Relapse Prevention)をカリフォルニア州立大学マインドフルネスセンターと共催しています。これは、単なるテクニックの習得にとどまらず、依存症臨床の最前線に立つ専門家としての新たな視座を得る、まさに“自分の可能性を開く”講座です。

この講座で得られるのは、大きく4つの力です。
(1)MBRP8週間プログラムを教えられる力
8週間のMBRPプログラムを、そのまま自分の現場で提供できるようになる。それは、科学的に根拠づけられた再発予防論に基づいた、MBRPの実践家としての第一歩。自分の中に根を張るように、講師としての軸を育てていきます。
第三波の認知行動療法である、MBSR(マインドフルネスストレス低減法)とMBCT(マインドフルネス認知療法)と再発予防論(依存症支援)のコンビネーションを学び、MBRPを教えることができるようになります。第三波の認知行動療法の講師になることができます。MBRP講師は現在日本には21名しか存在しません。
(2)精神医学的に「マインドフルネスが難しい」とされる人への指導法
ただ、臨床人口にたいしてマインドフルネスを教えられるようになるだけでなく、トラウマや精神疾患がある方にマインドフルネスを届けるとき、どこに配慮が必要なのか。言葉ひとつ、間合いひとつに深い理解が求められます。この講座では、その実践的な配慮の仕方を、体験を通して学びます。
そのため、最もマインドフルネス瞑想が難しいとされる、依存症・トラウマの患者さんクライアントさんに対してもマインドフルネスを安全に教えられるスキルや心構えを習得することができます。依存症の患者さんに限らず、普段の日常の臨床で役立つスキルとなります。
(3)依存症臨床の「再発予防論」の基礎を身につける
マインドフルネスに加えて、アラン・マーラットの再発予防論の理論と実践も学びます。理論があるからこそ、ただ瞑想を教えるだけでなく、再発を防ぐ支援者として自信をもって立てるのです。
「再発予防論(Relapse Prevention)」とは、ざっくり言うと 「やめようとした習慣や行動を、また繰り返してしまうリスクを減らすための理論や技法」 のことです。
もう少し具体的にいうと、依存症や強迫的な行動(お酒、ギャンブル、過食など)において、「そもそも再発のリスクってどうして起こるの?」「再発を防ぐには何が必要?」を科学的にまとめた考え方です。
心理学者マーロット&ゴードン(1985)が理論化し、再発のプロセス(トリガー、欲求、失敗体験の連鎖など)を理解し、対処スキル(対処計画やセルフコンパッション、マインドフルネス)を身につけることで、リスクを下げていく手法です。
わかりやすくいうと「やめるだけじゃなくて、“また戻っちゃいそうな瞬間”をいかに乗り越えるかを支援する理論」です。MBRPはその進化系です。

(4)自分自身も回復しながら、実践を共にする専門職の仲間と、アフターフォローで得られる回復・実践力
MBRPを実践し、教えることを学ことで、自分自身の自動操縦的な傾向も手放し、回復することができます。
講座は、全国から集まった支援職の仲間たちとの出会いの場。終了後も月1回のグループスーパービジョンを行い、現場での実践を振り返る機会があります。決して一人ではない。学びを深め続ける仲間とともに、現場での挑戦を支え合える場がここにあります。
臨床のスキルが磨かれるだけでなく、自分自身も回復しながら、楽しく学んでいくことが可能です。

受講者の声が語る、学びの実感
この講座に参加したのは、公認心理師、臨床心理士、看護師、精神保健福祉士、産業医、精神科医、養護教諭など、まさに多様な現場の専門職の方々です。ここでは、実際の受講者の声をお届けします。
🌱 看護師・Mさん(女性)
「自分自身の“やめられない習慣”をテーマに、受講者としての体験を深める貴重な機会でした。最初は課題に不安を感じる場面もありましたが、全国から集まった仲間や温かな講師陣のおかげで、安心して学ぶことができました。講座後も“仲間とつながり続けられるアフターフォロー”がとても心強かったです。録画セッションのおかげで復習もできました!」
🌱 公認心理師・Mさん(男性)
「前半は、自分と似たパターンの人に出会ってホッとしたり、参加者からの共感に自分の痛みを受け入れたりと、つながりを感じながら学びました。後半の対面4日間は実戦的で、身につけることが多いと感じながらも、それを“プレッシャー”ではなく“希望”として受け止めることができました。きっとそれは、講師陣も同じ経験をしているから。とても温かい講座でした。」
🌱 公認心理師・Tさん(女性)
「25年以上、食欲が抑えられない自分を“意志が弱い”と責め続け、罪悪感と敗北感を抱えていました。でもMBRPを学んだことで、『衝動を止められること』『食べるか食べないかを選べること』、そして再発ループに陥らないことを体験しました。最後のトレーニングでは涙が溢れました。この恩恵を、過去の自分のように苦しむ人たちに届けたいと強く思っています。」
現場で生きる学びへ──アフターフォロー
講座終了後も、月1回のグループ・スーパービジョンを継続しています。
「現場でやってみたけど、ここはどうしたらいい?」
「自分の癖で、つい相手をコントロールしようとしてしまう…」
そんな疑問や葛藤を、臨床経験豊富なスーパーバイザーや仲間とともに分かち合います。
実際に、病院のデイケアプログラムや、開業でのオンラインMBRP、個人臨床の場面でMBRPを実践されている方もいらっしゃいます。理論を知って終わりではなく、「実際に現場で活かす」を目的に、学びを続けていく場として機能しています。
最後に
このMBRP講師養成講座は、ただ資格を取る場ではありません。
自分自身のパターンを見つめ、時に涙し、時に笑いながら、支援者としての軸を育てる旅です。
「一人ではない」──そんな実感が、きっとあなたの臨床を支える糧になるはずです。
早割の締切(5月末)も近づいています。仲間とともに、マインドフルに学ぶ旅を一歩踏み出しませんか?
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