MBRP参加者の声:「やめなきゃ」と思い詰めていた私が、少しずつ自分に戻れた場所(対人援助職女性)
「やめなきゃ」と思い詰めていた私が、少しずつ自分に戻れた場所
対人援助職 女性
—— MBRP受講で気づいた、“やめられない”とのやさしい向き合い方
◆ MBRP中は落ち着かず…それでも“終わってから”気づいたこと
最初は、正直に言って「MBRP、ちゃんと取り組めなかったなあ…」という感覚でした。
期間中は気持ちがそわそわしていて、落ち着いて瞑想に取り組めなかったし、仕事の量も多くて、日々の課題にも追われていた。決めたことにもなかなか手がつかず、今振り返ると「何もできなかったかも」と思ってしまう瞬間もあります。
けれど、不思議なことに「終わってから」の方がじんわりと効いてきた気がします。瞑想が自然にできるようになってきたし、「料理をしている時間」が、自分だけの作業療法みたいに感じられるようになってきました。今は作り置きにはまっていて、「あ、こういうふうに自分を整えるってことか」と、やっと実感できているところです。
◆ スマホ依存に気づいた。罪悪感ではなく、“問い”で止まれるように
MBRPの前後で、スマホ依存のスケール(評価指標)が49点 → 35点まで減少しました。
「えっ、ほんとに?!」と自分でも驚いたけど、もしかして一時的な効果かな?と思ったのも正直なところ。実際、今もスマホに触れてしまう時間はあるし、「ああまた…」と揺り戻しもあります。
でも変わったのは、「やめなきゃ!」と自分を責めすぎなくなったこと。
「こんなにハマってたことを認めたくない」という恥の感覚もあったけれど、MBRPや以前受講したMSC(マインドフル・セルフ・コンパッション)を通して、「誰にでもあることなんだ」と思えるようになった。
今は、「どこを着地点にしたいのか?」という問いをもつことで、立ち止まれる。
この問いが、まるでお守りみたいに心の中にあります。MBRPで学んだ「SOBER呼吸法(再発を防ぐための5つのステップ)」のスキルも、今ではちゃんと自分の中に息づいています。
◆ 自分を責める代わりに、時間とエネルギーを“整える”方向へ
以前は「恥」に飲み込まれて、パニックのようになっていたこともありました。
とくにMSCを受講したとき、「自分の中にこんなにも恥があったのか」と初めて気づいて、どう対処していいか分からず苦しくなったこともあります。でも、その感覚すら「悪いことじゃない」と受け入れられるようになってきました。
今は、平日の“エネルギー残量”に気づくようになった。
頑張りすぎていたことに気づいて、タスクも少しずつ“整理”するようになったし、研究会や仕事のプロジェクトも「見切り発車しないでおく」という判断ができるように。
そして何より、自分の中の“やさしさ”に気づけたことが大きい。
自分用の料理を丁寧に作ったり、Garmin(スマートウォッチ)で客観的に疲労度を測ってみたり、自分を整えることに時間を使えるようになってきた。
◆ 反すうが減り、「人が怖い」も少しずつ変化中
もうひとつ大きな変化は、「反すう(ネガティブな思考の繰り返し)」が減ったこと。
今までは一度なにかで引っかかると、何度も何度も頭の中で反芻して、しんどくなっていました。でも、MSCを受講してからは、気づけばその回数が減っている。
人との関係の中で、「恥ずかしい」と思ってしまうこともあるし、「人が怖いな」と感じることもある。でもそれも、「ああ、私ってそうなんだ」とただ気づいていられる時間が増えた。
誰かに話すこと、そして自分に問いを投げかけること。
「やめられない」を乗り越える旅の中で、今はその“問いの力”を信じてみたいと思っています。
最後に
MBRPは、ただ習慣を変えるだけのプログラムじゃありませんでした。
「やめなきゃ」と押し込めていた罪悪感に、やさしく光を当てるような体験だったと思います。終わってすぐに劇的に変わるわけじゃない。でも、じわじわと、確かに効いてくる。
そんな場所が、ここにあったことを、これからも忘れずにいたいです。

臨床心理士・公認心理師・MSC講師(trained teacher)・MBRP講師(MBRP:アディクションのためのマインドフルネス再発予防)アディクションへの支援とマインドフルネスが専門。趣味:カメラCanon6DmarkII、ガーデニング、SUP、キャンプ・登山&源泉掛け流しの温泉に怒涛の出撃。noteはじめました。https://note.mu/mindful_therapy