はじめてのマインドフル・セルフ・コンパッション開催報告&参加者の声

はじめてのマインドフル・セルフ・コンパッション

 

当センターでは、1〜2ヶ月に1度、マインドフル・セルフ・コンパッションに関する初心者向けの講座を開催中である。

その内容についてと、今まで2回開催した中での、参加者の声をご紹介したいと思う。

 

マインドフル・セルフ・コンパッション(MSC)は、「今、ここ」への気づきを促す「マインドフルネス」と、「自分自身への思いやり」を意味する「セルフ・コンパッション」を融合させた画期的なプログラムである。
困難な状況に陥り、つらい思いをしている自分自身に対して、まるで大切な友人へ向き合うような優しく思いやりのある対応をすることによって、苦しみから徐々に解放されていくスキルが、丁寧でわかりやすい指導のもとに学べる。

MSCで学べること
・ 自分に厳しくすることをやめる方法
・ 困難な感情と向き合い、より簡単にその感情を扱う方法
・ 自己批判ではなく、励ますことによって自分のやる気を高める方法
・ むずかしいと感じる人間関係(現在のものだけでなく、過去のものも含む)をどのように紐解いていくか
・ マインドフルネス(今ここで起きていることへの気づき)とセルフ・コンパッション(自分自身への思いやり)の練習
・ マインドフル・セルフ・コンパッションの背景(理論と研究)
・ 自分自身の最良の教師となる方法
・ 周りの人に、簡単なセルフ・コンパッションのスキルを教えることができるようになる。

2012年にテキサス大学のクリスティン・ネフ博士とハーバード大学のクリストファー・ガーマー博士によって設立されたMSCプログラムは、現在20ヶ国語に翻訳されており、オーストラリア、ニュージーランド、フィリピン、韓国、中国など、世界中の様々な国で学ばれている。

以上、自分を責めてしまいがちな我々が、「自分自身を敵から味方」にできる画期的なプログラムである。

そして、私の個人的な見解としては、アタッチメントの修復についての可能性も有していると信じている。

自分自身のMSC受講体験、また講師養成講座受講体験のレポはこちらにまとめている。

はじめてのマインドフル・セルフ・コンパッション講座で学べること

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以上の内容を2時間で学ぶ。状況によっては、多少予定が前後することはあるが、概ね「セルフ・コンパッションについての基本」と、エクササイズ、ワークを実践して、正規のマインドフル・セルフ・コンパッションの8週間のプログラムの1〜2回めの味見をしていただく構成となっている。結構盛りだくさんなので、もしかすると今後は内容をもう少し厳選していくかもしれない。

皆さんの感想

・100%の方が、参加して「よかった」「とてもよかった」と回答。

参加者のうち11名がアンケートに回答してくれた。ありがたいことに100%の方に、ワークショップに参加してよかったですか?に対して、「かなりそう思う」「そう思う」に回答があった。3月4月と、今の所計2回開催し、40名の方が参加した。

・スージングタッチが印象的だった

自分の身体に触れて、安心する場所を探すワークである、スージング・サポーティブ・タッチを印象的であったと記述してくださった多かった。

・自分に対しては、人に対するよりも批判的になってしまうということに気づいた

MSCの意図である、自分に対して批判的になるのではなく、優しくすることを実践するにあたり、いかに自分に厳しいかということにまず気づいたというご意見もあった。

・その他の感想

自分には批判的になってしまうことや優しくしたらしたで甘えてしまっているのではないかと厳しくなっていることに気づきました。

思っていたよりも思考にとらわれることなく、ワークができた。

日頃、自分に注意を向けることをしていないことに気づきました。

かなり疲れが溜まっていたのだと気づいた。

体への気づきを練習していきたい

マインドフルネス・セルフコンパッションへのさらなる学びを深めたい

真紀子さんの優しく穏やかでなんでも受け止めてくれるような穏やかさと、亜希子さんのざっくばらんな気さくな感じ、お二人とも自分の体験を話してくださるオープンな雰囲気に好感が持てました。講師の方が優秀すぎると困難を抱えている自分に共感してもらえないのではないかと思ってしまう

心理職の方が大変多くまた医療職の方も参加していたので、気後れしてしまった

アンケート結果について

当センターの講座は、心理臨床センターとついていることからも、心理職の方と、医療従事者の方の参加が比較的多いのが特徴である。しかし、このはじめてのマインドフル・セルフ・コンパッション講座は一般そして専門の方もご参加いただける講座である。申し込み時にアンケートの記入の必要があり、状況によっては参加についてこちらからご質問させていただくことはある。

ぜひ、心理職、医療従事者の方のセルフケアのため、そして一般の方のセルフケアのために、ご参加いただければと思っている。セルフケアについて学ぶ、実践するという意味において、参加者はみな同じスタートラインにたっているのだ。アメリカの講座もそんな感じだった。一般の方と専門職が一緒に自分についての思いやりを学ぶ。

終わりに

ざっくりとした内容と、参加者の声をご紹介した。

この講座で、マインドフル・セルフ・コンパッションの触りの部分を実感していただき、さらなる旅路に進みたいかたは、8週間のフルなMSC、短期コースである6週間のMSC短期コースなどを受講していただければと思う。

現在募集中の、「はじめてのマインドフル・セルフ・コンパッション」

 

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