代表・小林(山口)亜希子のプロフィールを紹介します。
プロフィール
臨床心理士・公認心理師・MBRP講師
(MBRP: アディクションのためのマインドフルネス再発予防)
所属学会:
日本心理臨床学会
日本マインドフルネス学会
日本コミュニティー心理学会
日本学生相談学会
専門分野:依存症者等へのカウンセリング、学生相談、集団精神療法
経歴:
慶應義塾大学文学部人間関係学科人間科学専攻 卒業
慶應義塾大学社会学研究科社会学専攻(臨床心理学)修士課程修了
臨床歴18年。横浜市立大学、関東学院大学、上智大学等で学生相談・神奈川県・東京都のスクールカウンセラー事業に従事。また、母子生活支援施設、東京都立多摩総合精神保健福祉センターでDV被害者支援や依存症支援に従事し、個別支援(カウンセリング)と、認知行動療法に基づく集団療法を行う。
個別カウンセリングでは、小児期逆境体験、特に愛着(アタッチメント)の課題に基づく生きづらさへの支援が関心領域。現在、玉川大学保健センター、RDP横浜(依存症回復施設)などに勤務。
主な業績: 共著 女性の発達臨床心理学 金剛出版 第11章 内向する思春期――リストカットの問題―― 金剛出版
共訳 ウオルシュ 自傷行為治療ガイド 金剛出版
賞 精神科治療学優秀賞(2006) 共著 自傷行為の嗜癖性について
研修講師:
2019年6月〜 RDP横浜 MBRP、マインドフルネス
2019年11月〜 川崎MAC MBRP
2020年3月 上智大学カウンセリング・センター職員研修
2020年7月 御茶の水女子大学 大学生のためのマインドフルネスオンライン研修講師
問題意識とマインドフルネスとの出会い
依存症支援ににおいては、専門病院やメンタルクリニックなどへの通院や、カウンセリング、集団認知行動療法(SMARPP)と、12ステッププログラム等に基づいた自助グループへの参加が主流です。
12ステッププログラムとは、Alcoholics Anomymous(AA)の活動の中で生み出されていった回復の考え方の一つで、今や世界中で様々な依存症に関連した問題を持つ当事者や家族が、回復するための方法論として用いられています。それは、宗教ではありません。基本的には無料(メンバーによる献金のみ)で利用できます。現在のアディクション臨床においては主流な支援の選択肢のひとつです。
集団認知行動療法であれ、12ステッププログラムであれ、有効な支援ですが、逆にいうとそれくらいしか選択肢がありません。「もう少し他に支援の選択肢があってもいいのでは?」という問題意識を持っていました。
自分自身も、12ステッププログラムに参加し続けて、早13年になります。しかし、何かが足りない。もっと楽に生きることが出来ないだろうか?自分についても、そして周りの回復者たちを見ても、そのように感じていました。そんな中で出会ったのがマインドフルネスです。
マインドフルネスとは、意図的に、目的を持ったやり方で、価値判断せず、今この瞬間に意識を向けることである。(ジョン・カバットジン)
マインドフルネスは書籍等が日本でも紹介されているので、書籍やアプリなどを通じて自分なりに身につけようと試みました。多少は身についたようでしたが、これであっているのかがよくわかりませんでした。
そして、そもそもマインドフルネスを日本で習いたくても、どの団体が信用出来るのかわかりませんでした。そして、信頼できそうな団体のマインドフルネスは高価すぎて手が出ないことも・・・
そんな中、米国のサイトで見つけた、マインドフルネスストレス低減法(MBSR)をオンラインで受講する機会を得ました。それ以降毎日30分程度瞑想することが日課となりました。
それから色々なことが劇的に変化しました。まず12ステッププログラムとの相性がよいのです。自分のテーマとして「恐れが強い」ことが分かっていましたが、なかなか手放せません。それが、瞑想を通じて、どういうわけか、恐れから行動できていなかった行動が具体的に取れるようになりました。(例、ペイパードライバーを克服など)
以前だったら、終わらせることが出来なかった難解な課題を達成できるようになりました。おそらく恐れを手放すことで、行動力が増し、集中力も増したのでしょう。
そして、時に、瞑想の最中に「自分の中心・核の部分つながる感じ」と、そこに繋がることで、「私はありのままでよいのだ」「すでにこのままで完全なのだ」と深く自分を肯定する、腹の底から生じる感覚が生じるようになりました。言わずもがな幸せを感じる体験です。
毎日瞑想をするようになってから、もちろん日々のストレスはあるのですが、内側からエネルギーが湧いてきて、人生をより生き生きと、はっきり楽しみ、今ある環境や家族・他者そして自分自身に感謝できるようになりました。
心理臨床家として、この「ありのままの自分でOK」という自己受容感をクライアントにもってもらうには、時間もかかり、困難なことは十分に承知しています。
MBRPとは
このような素晴らしい効果を身をもって体験したので、マインドフルネスをクライアントやアディクションにも適用できないものだろうかとリサーチしたところ、すでに本格的なマインドフルネスをとりいれたプログラム、アディクションのためのマインドフルネス再発予防プログラム(MBRP)に出会いました。
MBRPはすでに科学的に効果が立証されていて、通常の12ステップや認知行動療法の治療よりも、再発予防に効果がある(Bowen, 2014)ことが示されいる素晴らしいプログラムです。
さっそく、今春にMBRPの講師養成プログラムに参加しました。その様子はまた別の記事でご紹介するとして、大変有用なプログラムであるためぜひ日本でも普及していきたいと思うに至りました。
こんな経緯で、マインドフルネス心理臨床センターを立ち上げたのです。

MBRPのトレーニングが行われた米国ワシントン州リトリートセンター
マインドフルネス心理臨床センターのミッション
1 マインドフルネスの普及
書籍の普及などで一般的な認知度は少しずつ高まっているマインドフルネスであるが、まだまだマインドフルネスを身につけるための体験を提供している信頼のおける機関が少ない。トレーニングでお世話になっているUCSDでトレーニングを積んだ講師らと連携しながら、日本に良質なマインドフルネスプログラムを提供する。
2 アディクション(また周辺問題)に対しての新たな支援を提供する
アディクションやその周辺問題に対して、MBRP等のマインドフルネスに基づいた心理教育プログラムを提供する。一般的なカウンセリングまた、12ステップと連動したカウンセリングを提供していく。
マインドフルネスを実践していると、様々なことに気づくのでその気づきをカウンセリングに生かしていくような支援を提供していく。
他にも、アディクションからの回復に役立つ心理教育プログラム等を提供していく。
マインドフル ネス・トレーニング
Mindfulness Based Stress Reduction 8wks palouse mindfulness online 修了
Mindfulness Based Relapse Prevention Program Teacher Training Intensive 修了(ワシントン州)
Tara Brach Fearless Heart Online Program 修了
2019.10.26-27 「依存症とマインドフルネス」岡山県立精神科医療センター主催
2019.11「マインドフルネス&セルフ・コンパッション・イントロダクション・ワークショップ」
2019.12 「マインドフル・セルフ・コンパッション コアスキル ワークショップ」
2019.11~2020.2 CMSC Mindful Self-Compassion Online Course 修了
2020.1 IYC 陰ヨガTT 修了
2020.6 UCSDマインドフルネスセンター主催 MBSR8週間 修了
2020.6 20hr Training in Trauma Sensitive Yoga: Center for Trauma and Embodiment at Justice Resource Institute(JRI)修了
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