依存症・アディクション(嗜癖)とは

依存症・アディクション(嗜癖)とは?

昭和の時代に「わかっちゃいるけどやめられない!」という歌のフレーズが流行りました。このフレーズは古くて新しいものであり、アディクション(嗜癖)の本質をよく現しています。アディクション(嗜癖)は身近な現象です。

わかっちゃいるけど・・つまりその行為が結果的には良くない結果になるのでやめたほうが良いとシラフの時にはわかっている、ところが何らかのきっかけがあると繰り返してしまう。そういった「やめられない」現象です。どうしてやりたくなるのかといえば、やった結果、ほんの少しの時間でも気分が変わるというメリットがあるためです。これがさらに習慣化していくと、その行為や効果にとらわれて生活があでぃくしょん中心になってしまうような「はまった」状態になっていきます。

アディクション(嗜癖)の種類としては、依存性のある物質(アルコール・薬物・下剤・利尿剤・食べ物など)を体内に入れること、ゲーム、ギャンブル、スマホなどの行動があります。特定の人間関係や引きこもりなども、アディクションと捉えることで解決につながることがあります。

依存症・アディクション(嗜癖)に共通すること

さて、どうしてほんの少しの間、気分を変えてくれるアディクションが必要になるのでしょうか?アルコールも薬物、ギャンブル、ネットへののめり込みなども当然良いことでないことは、ご本人もわかっています。そのために自己否定の気持ちが高まり、それを解消するためにさらにアディクションを必要とする悪循環が生じます。また、周囲の人は「やめなさいと言ってもどうしてやめないのか?」などと理解できずに苦しみますので、ご本人との関係が難しくなります。

依存症・アディクション(嗜癖)からの回復とは?

依存症・アディクション(嗜癖)からの回復には、「人とのつながり」や「安心できる人間関係」がまず必要です。依存症・アディクション(嗜癖)との絆を、人間関係の絆に置き換えていくことが大切です。そのためには、通院、カウンセリング、12ステップ・断酒会などの自助グループへの参加が必要になります。状態に応じては、依存症・アディクション(嗜癖)の離脱症状への治療が通院や入院で必要となります。その上で、ストレスへの新たな対処行動を身につける必要があります。対処行動を身につけるためには、認知行動療法や、再発予防論という考え方があります。マインドフルネスも、自分を落ち着けて、自動操縦的に衝動的に振る舞わないために役立つパワフルなやり方の一つです。

依存症・アディクション(嗜癖)はパワフルです。その状況からの回復には、同じくパワフルなマインドフルネスも役立ちます。